ファッション雑誌のみならず、子どもの雑誌や広告などでも、キッズモデルの活躍が目に付きますよね。

子供服のラインを立ち上げるブランドも多く、様々な場面でキッズモデルの需要は高まっています。

モデルとして活躍している子は、それをきっかけに子役やタレントにスカウトされる場合もありますので、芸能界への第一歩と考えている親御さんも多いことでしょう。

乳幼児期のモデルの場合は赤ちゃんや幼い子の見せる自然な仕草が求められることが多いので、特にポーズを練習する必要はありませんが、小学生以上のキッズモデルになると、かわいいポーズやかっこいいポーズを要求されることがあります。

では、子どもが上手なポージングを覚えるには、どのような事を心がければよいのでしょうか?

まずは姿勢から

モデルウォークにおいて、頭を真上から紐で引っ張られているようなイメージという表現がよくされるように、重心を偏らせず姿勢を真っすぐ保つということは、ポージングにおいて重要です。

これは大人も子どもも同じで、体の中に一本軸が通っているようなイメージと捉えても良いでしょう。

猫背のように前かがみになったり、反対にふんぞり返るような立ち方ではいけません。

下半身がふらついていると当然上半身も安定しませんので、両足は揃えて立つのではなく、肩幅を目安に広げて立ちましょう。

上半身が安定すると、頭の位置も保てます。

照明などの関係で、きれいな写真を撮るためには頭の位置はあまりあちこちしないのが理想です。

ポーズを変えるたびに移動してしまわないように、体を安定させて真っすぐな姿勢を保てるように練習しましょう。

姿見の前でポーズを変える練習をすると、どちら側に動いてしまう癖があるか、どのくらいずれてしまうか、といった点を知ることが出来ます。

親御さんが正面に立ってポーズを見るだけでなく、同じ鏡を見て練習してみましょう。

姿勢は日々の生活が大きく影響しますので、その時だけでなく、日頃から背筋を真っすぐ、重心が偏らないように姿勢を意識して過ごすことも重要です。

また、手を頬や顎に当てるポーズは定番ですが、表情を隠してしまわないように注意が必要です。

腕を上げたりしたときに影が出来て、顔が隠れてしまう場合もあります。

子どもが自分で照明の位置を確認しながらポーズを決めるのは難しいので、練習の時に顔の前で手のポーズをしないように気を付けてあげましょう。

「真似」が大事

お遊戯でもお絵かきでも、上手になるためには上手な人の「真似」から始まります。

モデルのポーズもこれと同じ。

大人のモデルでも、ポージングの練習は雑誌やショーの真似からです。

オリジナリティーは、基本的なポージング、誰が見てもかわいい、かっこいいと思えるポージングをマスターしてからでないと身に付きません。

ファッション雑誌で子どもが出来そうなポーズを選んで、まずは親御さんがお手本にそのポーズをして見せましょう。

写真だけ見て同じようにするのは、子どもには案外難しいもの。

また、同じポーズを自分も取ることで、教えやすくなります。

出来るポーズを増やしたければ、写真を切り取ってポージングノートを作成すると良いでしょう。

ポーズするときの注意点などを書き込めば、後から見た時にも参考になります。お子さんの成長日誌としても活用できそうです。

楽しく!が基本

ポーズを鏡の前で練習するだけでなく、家族でファッションショーごっこや撮影会ごっこをして、楽しい雰囲気で練習すると良いでしょう。

親御さんがどれだけ一生懸命になっても、実際に活動するのは子どもですから、本人がつらい、嫌だ、つまらないと思ってしまってはモデルの仕事は勤まりません。

上手にできたら、「かっこいい!」「かわいい!」「上手!」と、目いっぱい褒めることも忘れずに。

カメラマンの中には、とにかくモデルを褒めて褒めて褒めまくって、気分をのせることで緊張をほぐしながら写真を撮る人がたくさんいます。

子どもはパパやママに褒められるととっても喜びますよね。

たくさん褒めて、写真を撮られる事って楽しいよ、ポーズが上手に決まると気持ちいいよ、ということを伝えましょう。

実際の撮影は、撮影時間だけでなく待ち時間が長時間に及ぶことも多々あります。

ただでさえ子どもは飽きっぽいもの。嫌々来ていたら、長時間待つことなんかできませんよね。

最後に

雑誌のイメージやブランドのイメージによってどのようなポーズが求められるかは異なりますが、真っすぐな姿勢が取れていること、基本的なポーズが取れること、それから、練習の成果が本番で出せること、この三つはどんな撮影でも共通して大切です。

特に、緊張してしまって本番でうまくポーズが取れないということはよくありますから、家庭で緊張がほぐれる方法を見付けておくと良いでしょう。