子役タレントにとって演技力は必須です。

特に子供の場合、大きな口を開けて屈託なく笑ったり

大粒の涙を流して大泣きしたりなど 、特に表情豊かな演技が求められます。

涙を流して泣くという設定のシーンでは、感情を込めて泣くことが要求されます。

これで泣くことが出来なければ、プロではないのです。

 

ある人気子役の話ですが、その子は泣く演技がとても苦手でした。

泣かなければならないシーンで何度やり直しても泣くことが出来ず、

現場全体の雰囲気が悪くなってしまったときのこと。

 

その子は驚くようなことを思いついたのです。

それは自分に向かって罵声を浴びせるように、自ら監督にお願いをするというものでした。

監督から傷つくような言葉を言われ続け、

そんな自分自身に悔しくなり涙を流すことが出来たのだとか。

まだ幼い子の、プロ根性にあっぱれとしか言いようがありませんね。

 

また現在テレビドラマなどで活躍している子役たちも、

大人顔負けの演技をしていて驚かされることもあります。

そして今の子役の演技を見ていると、昔の子役よりも上手くなっているのでは!?

とお思いになることはありませんか?

 

眠っているシーンでは、まぶたも動かず本当にすやすやと眠っているように見えます。

眠るという演技はとても難しく、眠らなければと思えば思うほど、

不自然にまぶたや喉が動いてしまったりするものなのです。

 

子供たちの自然な眠る演技は

どのようにして習得されているのでしょうか。

実は子役たちが受けている演技のレッスンの中には眠るという

細かい演技のレッスンもあるのです。

日常で人間が行っている、泣く、怒る、笑う、眠る、

といった行動すべてをレッスンを通して習得しているのです。

 

そして演技指導者のお話によると、やはり昔に比べると、

現代の子供たちは器用で演技も上手いというのです。

 

なぜだと思いますか?

 

それは情報量の多さからきていると考えられています。

昔に比べると、生まれたての赤ちゃんの頃から

音楽に触れられたりテレビを観ることが出来たりしますね。

 

演技は想像の世界です。

自ら読んだことや観たことという経験が豊富なほど想像が広げやすく、

演技の幅も広がるのです。このように今の子供たちは経験も多く、

それが演技力にも生かされているのでしょう。