誰しも、大なり小なり寝起きの顔はむくむものです。
しかし、大事なオーディションを受ける朝に顔がむくんでパンパンになっていたら、これはもう大惨事と言っても過言ではありません。
誰だってベストコンディションで審査に臨みたいものですが、オーディションに「待った」は効きません。
そこで今日は、寝起きでも顔をむくませないコツと、もしもに備えてむくんだ時の必殺対処法をご紹介いたします。
むくみのメカニズムと特徴
むくみとは、皮膚の下にある細胞など血管の外側に、余分な水分が溜まってしまうことで起こる状態を言います。
身体の水分は重力の関係で、高い方から低い方に流れるため、起きている間はふくらはぎから足にかけてむくみを感じる人はきっと多いと思います。
特に夕方など、履いているスキニージーンズやパンプスがきつくなったりするのは、時間をかけて下りてきた余分な水分が細胞間に溜まってむくんでしまうことが原因なのです。
このように、むくみは本来であれば心臓から遠い足に起こる現象なのですが、寝起きに限っては顔やまぶたなどの上半身にむくみが現れます。
これは、寝ている間は身体が水平になるため、余分な水分が体中均等に行き渡ることが原因であると言われており、特に顔や目の周りは水分が溜まりやすく皮膚も薄いことから、余計に強くむくみが現れる結果になってしまっているのです。
むくみを引き起こす原因
①就寝前の水分摂取
就寝中の腎機能は低下しており、身体の水分をうまく排出できないため、寝る前に水分を摂りすぎると代謝が追いつかず、翌朝のむくみの原因になります。
むくみ防止のためには、できるだけ朝や昼に中心に水分を摂るように心がけ、寝る30分前には水分摂取を終了させておくと良いでしょう。
但し、むくみを気にし過ぎて極端に水分摂取を控えると、血液の循環が悪くなったり、脱水症状や熱中症のリスクが高まるので、控え過ぎには注意が必要です。
水分は少量をこまめに摂るように心がけると、体内のミネラル濃度が一定に保たれるため、顔がむくむことはありません。
また、就寝中はうつ伏せに寝ると顔や腕に水分が集中するので、なるたけ仰向けで頭を高くして寝るようにしましょう。
②睡眠不足
顔のむくみは身体の水分バランスと密接な関係がありますが、このバランスを壊す原因となるのが睡眠不足や質の悪い睡眠です。
人間の身体の組織は寝ている間も活発に動いており、就寝中に細胞を入れ替えて疲れを治癒すると言った重要な働きをしています。
この大事な睡眠時間が不足していたり、熟睡できなかったりすると、体内の疲労物質は排出されずに溜まったままになります。
疲労物質が排出されないことは、体内の酸素不足による血管の膨張を引き起こし、結果的に余分な水分も体外に排出されない状態にしてしまうのです。
③運動不足
運動不足による代謝の低下や筋肉の衰えは、顔のむくみの大きな原因になっています。
むくみは、血流やリンパ液の流れが滞って起きる症状ですが、これには代謝の低下や筋肉の衰えが深く関わっています。
適度な運動は体内の血流やリンパの流れをスムーズに促してくれる作用があるので、日頃からウォーキングや水泳、ヨガなどの有酸素運動を取り入れて身体をほぐしていきましょう。
ちなみに、エアコンによる身体の冷えや締め付けの強い下着、長時間のハイヒール着用も、血流低下や筋肉硬化を招く原因の代表です。
入浴やリンパマッサージなどで身体を温めながら緊張をほぐしてあげると良いでしょう。
④塩分の多い食事
人の身体は塩分を必要以上に摂ると、今度は理想的な塩分濃度に戻すために身体に水分を溜めるように働きます。
そうなると、余分な水分が溜まりむくみが出てくるので、日頃から塩分過多の食事にならないよう心がけていきましょう。
特に夕食や夜食に塩分の多い食事を摂ると、翌朝むくむ可能性が高くなるので注意が必要です。
顔がむくんだ時の必殺対処法
①蒸しタオルを顔に当てる
まぶたなどの顔のむくみには、蒸しタオルを使って顔全体を温めてあげましょう。
タオルを手に持つとちょっと熱いなと思うぐらいの温度が適温です。
5分ほどじんわりと温めてあげた後、今度は冷やしタオルか真水で顔を冷やしてあげましょう。
これを交互に繰り返すことで、肌の血行が良くなるのでむくみには効果的に作用します。
②リンパの流れをよくするツボ押し
両手の人差し指をカギ形に構えて、目頭や目の下、小鼻の外側や頬骨の下、エラや耳下の窪みの6カ所のツボを指で押し上げるようになぞります。
これは脂肪や血管、リンパを刺激してくれるツボ押しなので、顔全体をすっきりさせてくれる作用があります。
また、親指でアゴの下をプッシュすると血流の促進に効果的です。
アゴ下からエラに向かってスライドするように押し上げると、リンパに溜まった老廃物の排出を促す効果もあります。
更には、両手を頬に当てて頬の内側を窪ませるように口を開けて10秒キープを5セット行うと、顔の筋肉の動きによってリンパの流れが改善されていきます。
③首や鎖骨、頭皮のマッサージ
首や鎖骨へのマッサージはリンパの流れに直結します。
特に鎖骨の上の窪みが少なかったり、鎖骨の下を押した時痛みが生じる場合は、老廃物が排出されていないといった代謝が滞ってる証拠です。
日頃から首から鎖骨にかけては指の腹を使って入念にマッサージしてあげると良いでしょう。
また、ヘッドスパのように頭皮を掴む感じで優しくマッサージをしたり、洗髪中に頭皮をよく揉むと、頭皮の血行が良くなり顔のむくみも解消していきます。
④カリウムが含まれた食品で利尿作用
カリウムが含まれた食品は、体内のナトリウム(塩分)や老廃物をデトックスしてくれる作用があります。
代表的な物に、スイカやキュウリ、コーヒー紅茶、はと麦茶やたんぽぽ茶が挙げられます。
これらを摂取するとその利尿効果により体内から余分な水分が排出されるので、むくみ解消には最適です。
ちなみに、朝のむくみがひどい場合は、カリウム含有の食品を温かい状態で摂取することをおすすめします。
⑤朝風呂に入る
起床後、ゆっくりと半身浴することによって、血管の拡張と収縮を促し、余分な水分を汗として排出できます。
お風呂からあがる時は、冷やしタオルで身体を拭いてあげると温冷効果によってより引き締まります。
入浴後は、顔のマッサージで血行やリンパの流れをサポートしてあげることも忘れないでください。