雑誌やファッションショーでも活躍する「モデル」と言えば、女性に多いイメージもあります。しかしファッションとは、女性のみが楽しむものではありません。当然男性向けのファッション雑誌もあれば、ファッションショーで男性モデルが登場することもあります。
ではメンズのモデルになるためには、どうすれば良いのでしょうか。「モデル」という仕事の中でも、特に注目度の高い「雑誌モデル」に的を絞って紹介していきます。
女性と比較して門戸が狭いメンズモデル
女性が活躍するイメージが強い「モデル」という職業。雑誌モデルの場合も、例外ではありません。それはまず、「刊行されているファッション雑誌の数」を比較してみてもわかるはずです。
華やかな女性ファッション雑誌がズラリと並んでいるのに対して、男性ファッション雑誌の数は圧倒的に少ないものです。
雑誌の数が少なければ、その分「雑誌専属で活躍するモデル」も「一般の人に近い感覚で情報を伝える読者モデル」も少なくなってしまいます。
女性にとっても「モデル」という職業に就くのは難しいこと。
しかし男性の場合は、それ以上にハードルが高いということを頭に入れておきましょう。メンズモデルになるためには、「狭き門」を探し、くぐり抜ける必要があるのです。
さらに近年は、モデルから芸能界入りを果たし、人気を集める若手俳優も増えてきています。芸能界への登竜門的な位置づけとして「モデル」を選ぶ方も多く、さらに難易度がアップしています。
純粋に「雑誌モデルになりたい」と思うような場合でも、様々なタイプの人たちに勝つ魅力を身につけなければいけません。
オーディションは最難関
メンズの雑誌モデルオーディションで有名なのが、「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」と「メンズノンノ専属モデルオーディション」です。
メディアからの取材数も多く、雑誌の読者以外にも認知度の高いオーディションとして注目されています。過去の受賞者の中には、その後俳優として活躍する方も多くいます。
「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」は、1988年からスタートした伝統ある男性向けコンテストで、毎年応募が殺到する人気ぶりです。
モデル事務所やレコード会社に所属していない13~22歳の男子であれば、誰でも参加が可能。賞を受賞すれば、その後芸能事務所と契約を交わし、モデルや俳優としてデビューしていくことになります。
メディアからの注目度も高く、モデルだけではなく、俳優志望の男性にとっても注目のコンテストだと言えるでしょう。
もう一つの「メンズノンノ専属モデルオーディション」は、「専属雑誌モデル」に的を絞ったオーディションで、モデル志望の男性の人気を集めています。
「モデル」を募集する以上、応募条件は「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」よりも厳しめとなっており、年齢は23歳以下、身長175センチ以上という縛りがあります。
もしオーディションに合格すれば、雑誌「メンズノンノ」の専属モデルとして一年間の活動を行うことになります。この間は、他の雑誌やメディアにおいてモデル活動を行うことができませんから、注意してください。
こちらも、一年間の専属モデル期間の後に、俳優へと転身して活躍する方が多くいます。
このほかにも、メンズファッション雑誌をチェックしていると、専属モデルオーディションの告知を見つけることができるはずです。
女性と比較してオーディションの数が少ない分、しっかりと準備した上で、オーディションに臨むのがオススメです。
まずは「読者モデル」を目指すのもオススメ
雑誌モデルの中でも、専属モデルを目指すのは、かなり厳しい道だと言えるでしょう。モデルとして活躍できる期間には限りがありますから、まずは「読者モデルを目指す」というのも一つの方法です。
男性ファッション誌と専属契約を結ぶのではなく、あくまでも「本業」は別にあります。普段は学生や社会人としての務めを果たしながら、モデルとしても活動していくスタイルになります。
専属モデルと比較すると、ギャラも安定性も低め。しかしその分、「なれる可能性」は高くなります。
読者モデルになるためには、「読者モデルオーディション」に応募し、審査を突破する必要があります。
応募条件は雑誌によって異なりますが、一般的には「年齢」や「性別」、「スタイル」などの他、「事務所に所属していないこと」や「その雑誌が好きなこと」、さらに「撮影時に決められた場所まで来られること」などが挙げられることが多いようです。
書類審査や面接が行われるのは、専属モデルオーディションと同じですが、「より読者に近い目線で活動するモデル」だからこそ、ハードルも低め。
しかしその分、「合格したあとの努力」が求められます。
読者モデルから人気を高めて、専属モデルや芸能人への道を切り開く方もいますが、自分自身の魅力を高め、積極的に周囲に発信していくことが求められます。
メンズ雑誌モデルに求められるスペックについて
最後に、「メンズの雑誌モデルを目指したいけれど……具体的にどんなスペックが必要なの?」と思う方に向けて、具体的な情報を紹介していきます。
雑誌モデルの仕事は、様々なファッションを身につけ、読者に「いいな」と思ってもらうことです。洋服やブランドそのものを、より魅力的に伝えるためにスタイルの良さは必須だと言えるでしょう。
男性モデルの場合には、身長180センチ~190センチほどが理想的です。
痩せすぎや太りすぎは禁物で、全身に程よく筋肉がついた、健康的なスタイルを目指してください。
ショーモデルの場合は、「顔のつくり」よりも「スタイルの良さ」が重視されますが、雑誌モデルの場合はやはり顔の雰囲気も重要なポイント。
必ずしも「超イケメン」である必要はありませんが、自分らしい個性をアピールできると有利です。
ファッションに興味を抱く男性が増えている今、メンズの雑誌モデルの需要は、徐々に高まっていると言えるでしょう。本気で「雑誌モデルを目指したい!」と思ったら、一歩ずつ努力を積み重ねていくのがオススメです。