かわいい服やかっこいい服を着て誌面を飾るキッズモデルは、おしゃれキッズの憧れの的。キッズモデルの第一歩は、オーディションへの応募です。オーディションでは多くの場合、一次選考として書類審査が行われます。その書類審査に欠かせない応募写真を、お手持ちのスマホでまるで一眼レフで撮影したような出来栄えにする方法をお教えします。
<応募写真の基本をおさらい>
いくら一眼レフで撮ったような応募写真ができたとしても、キッズモデル応募写真の基本を踏まえていないと意味がありません。そこで、応募写真の基本を簡単におさらいしてみましょう。
○シンプルにわかりやすく
大事な応募写真だからといって、写真館で撮影する必要はありません。プロのモデルのようにポーズをとる必要もありません。しかし、他の人が映り込んでいるものや動きがありすぎて体型などがわかりにくいものはやめましょう。表情が固まっていなければ直立姿勢でも大丈夫ですよ。また、ピントが合っていないものや逆光の写真も避けるべきです。飾らずシンプルにわかりやすいものを選びましょう。
たくさんの応募書類の中から選んでもらおうと、目立つよう写真をデコる方がたまにいますが、審査では逆効果になることもあります。
○表情
何といっても表情は笑顔に限ります。応募写真は、明るい印象がベスト。ただ、不自然な笑顔や笑いすぎて目が細くなってしまうのはNGです。また、大口を開けて笑っているより、微笑みの方が好印象といわれています。
○服装&髪型
美容院で髪をセットしてもらいブランド服を着て撮る必要はありません。モデルが引き立つもの、顔や体型がわかりやすいものを心がけましょう。髪型は顔を隠さないもの、服装はフィット感があるものを上手に取り入れましょう。襟まわりがすっきりした服の方が、顔も明るく見えます。
<撮り方を工夫して印象アップ>
いくらモデルが良くても写真写りが悪いと台無しです。ここではさらに好印象を得られる取り方をお教えします。
撮影場所は屋内の自然光が入るところで、白っぽい壁をバックにして撮影できるのがベストです。ちょうど良い自然光が入るところがなければ、暖色系のライトが当たるところを選びましょう。白っぽい蛍光灯の下では、下手すると顔色が悪く見えてしまいます。アップの写真はライトを当てたり、白いハンカチなどを顔の下に広げたりすることでも、顔をきれいに撮ることができますよ。
さらにモデルをよく写すコツは、アップの写真は目がパッチリ見えるように、子どもの目線よりやや上から撮ること。反対に、全身の写真はしゃがんで下からとると足が長く顔も小さく見えます。
<手持ちのスマホの機能をチェックしよう!>
日ごろからスマホでよく写真を撮る人でも、意外とお手持ちのスマホのカメラ機能を知らない人が多いものです。大事な応募写真を撮るのに初期設定のままでは、後悔することになってしまうかもしれません。たくさんある機能の中から特に注意したい機能をあげてみました。お手持ちのスマホにボタンがなくても、アプリのダウンロードで使えるようになる場合もあるのでチェックしてみてください。
○手ぶれ補正
応募写真の大敵である手ブレ。それを自動で補正してくれる機能がコレ。ただし、スマホの画像解析能力が不足していると、火に油を注ぐこととなりかねない機能です。あらかじめ手ブレ機能をONにしたものとOFFにしたものを撮り比べ、有効かどうか確認してからご使用ください。
○タッチ撮影&タッチフォーカス
シャッターボタンのない機種では基本となっているタッチ撮影。画面をタップするだけでシャッターを切れるものですが、機種によっては設定しなければならないものもあります。
タッチフォーカスは、タッチしたところにピントが合わせられるというもの。応募写真には顔検出機能もよいですが、相性が悪くうまくいかないケースもあるので、自分でピントを合わせたいところを指定できるタッチフォーカスの方が、動き回る子どもには使いやすいはずです。タッチフォーカスとタッチ撮影を同時にONにすると、画面をタッチし指を離すだけでピントが合いシャッターが切れるようになります。
○連写機能
応募写真撮影ではじっとしてほしいものですが、子供が小さければ小さいほどそれは無理というもの。そんな時は連写機能ONで、ベストな瞬間を取り逃がさないようにしましょう。また、プロのカメラマンがやるように、たくさん撮った写真の中からベストなものを選ぶうえでもポイントとなる機能です。ただし、連写機能は機種差があることと、多用するとメモリ不足を招くことがあるので注意が必要です。
○HDR機能(ハードダイナミックレンジ)
スマホは強いコントラストが苦手。コントラストや光が強かったりすると白飛びの原因になってしまいます。この白飛びの原因は、ダイナミックレンジの狭さにあります。その欠点をカバーしてくれる機能がHDR。きれいに写真が撮れないと感じたら、ONにしてみてくださいね。
○ホワイトバランス
モデルをより好印象にとるには、健康そうな印象も大切です。上で、暖色系のライトのもとで撮影することを推奨しましたが、ホワイトバランスを調整することでも同じような効果を得ることができます。曇りモードに設定すると、全体的に暖色系に仕上がりますよ。
○美肌・美白モード
こちらは、キッズモデルの応募写真にはあまりおすすめでない機能。場合によっては顔が青白く見えたり、のっぺりした印象になったりすることもあり、大人と違いお肌がきれいな子どもにはおすすめできません。
<応募写真に一押しのアプリ>
スマホの魅力は、アプリでいろいろな機能を追加できること。というわけで、応募写真に一押しのカメラアプリをご紹介します。
「Pixlr Express」は、写真撮影や画像編集に使える機能が多い上に無料というおいしいアプリ。今回は、一眼レフでとったようにモデルが鮮明で、背景はぼかしがかった画像編集の仕方をご紹介します。
「Adjustment(調整)」を選択すると出てくる「カラー」で色味を調整します。「彩度」で、モデルがいきいきとして見えるポイントを選択します。「輝度」で最もモデルがキレイでかわいく見えるポイントを探します。これで、モデルをターゲットにした調整は終わりです。
次に、背景を適度にぼかします。先ほどの「Adjustment(調整)」の中の「Focal(焦点)」で、ピントを合わせたいところを指定すれば、それ以外の部分がぼやけるというもの。そのぼかし具合の調整もできます。
なお、画像編集すると元の写真と印象が異なることもありますので、複数の写真を編集した上で、ベストな応募写真を選ぶことをおすすめします。
いかがでしかたか?書類審査のポイントとなる応募写真ですから、ちょっと面倒でも手を抜かずにベストなものを心がけてみましょう。